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2026.09.17

声が出しにくい原因は身体にある?

声が出しにくい原因は「声」だけじゃない?

身体から考える声の出しやすさ。

「最近、声が出しにくい」

「以前より声が通らなくなった気がする」

「長時間しゃべっていると、喉が疲れる」

「高い声を出そうとすると苦しくなる」

「緊張すると、思うように声が出ない」

声を使う仕事をしている人にとって、こうした変化は決して小さな問題ではありません。

特に声優、舞台俳優、ナレーター、歌手、配信者など、日常的に声を使う方にとっては、「声の出しやすさ」は仕事そのものに関わる重要な要素です。

では、声が出しにくいと感じたとき、まず何を考えるでしょうか。

「発声練習が足りないのかな」

「もっと腹式呼吸を練習しなきゃ」

「喉の筋肉が弱いのかな」

「声帯に問題があるのかな」

もちろん、声そのものに関係する要因もあります。

ただ、ここで一度考えてみてほしいことがあります。

声を出しているのは、本当に「喉」だけでしょうか?

実は、声を出すという行為には、呼吸、姿勢、胸郭、腹部、首、肩、顎など、全身の身体機能が関わっています。

つまり、

「声を整えたいなら、声だけを見る必要はない」

という視点も持っておくことが大切です。

声が出しにくいとき、「喉」だけを見ていませんか?

声は、声帯が振動することで生まれます。

しかし、声帯が振動するためには空気の流れが必要です。

そして、その空気を生み出すためには呼吸が必要になります。

さらに呼吸を行うためには、横隔膜や肋骨、胸郭などが動きます。

その身体を支えているのが姿勢です。

つまり、

姿勢

↓

呼吸

↓

空気の流れ

↓

声帯の振動

↓

声

というように、声は身体のさまざまな機能とつながっています。

もちろん、これは単純な一本線ではありません。

声のコントロールには発声技術や声帯の状態、口腔・咽頭の使い方、心理的な緊張など、多くの要素が関係します。

だからこそ、

「声が出しにくい=喉の問題」

と最初から決めつけないことが重要です。

姿勢が変わると、呼吸も変わる

声を出すうえで、まず注目したいのが「呼吸」です。

人間は呼吸をしないと声を出すことができません。

そして、その呼吸は姿勢の影響を受けます。

例えば、長時間座って台本を読んでいるとしましょう。

背中が丸まり、頭が前に出て、胸が縮こまった状態が続く。

この姿勢そのものが「悪い」と単純に決めつける必要はありません。

問題なのは、

同じ姿勢を長時間続け、身体を自由に動かせなくなること

です。

胸郭や肋骨が動きにくい状態では、呼吸のしやすさにも影響する可能性があります。

すると、

「なんとなく息が吸いにくい」

「声を出していると息が続かない」

「無意識に肩を上げて呼吸している」

といった感覚につながることがあります。

「お腹から声を出す」の本当の意味

声を出すとき、

「お腹から声を出して!」

と言われた経験がある方も多いでしょう。

ただし、お腹から直接声が出るわけではありません。

声帯があるのは喉です。

では、なぜ「お腹から」という表現が使われるのでしょうか。

これは、声を支えるための呼吸や体幹の使い方を意識させるための、非常に分かりやすい表現の一つです。

ここで大切なのは、

お腹を思い切り固めればいいわけではない

ということ。

声を出すために身体をガチガチに固めてしまうと、かえって呼吸や動きが制限される可能性があります。

重要なのは、

「必要なところに必要な力を使いながら、呼吸を続けられること」

です。

これは声優や舞台俳優など、身体を動かしながら声を出す人にとって特に重要な考え方です。

声が出しにくい人にありがちな「身体の力み」

声を出すときに、

・肩が上がる

・首に力が入る

・顎を強く引く

・胸を無理に張る

・お腹をずっと固めている

・息を止めてしまう

こんな状態になっていないでしょうか?

「声を出そう」と頑張るほど、身体に力が入ってしまう人は少なくありません。

特に緊張する場面では、その傾向が強くなることがあります。

オーディション、収録、本番、人前での発声。

「失敗したくない」

「もっと大きな声を出さなきゃ」

「ちゃんと声を出さなきゃ」

そう思うほど、身体が固まってしまう。

そして身体が固まると、呼吸や動きにも影響する。

これは声だけを練習していても気づきにくい部分です。

だからこそ、

「声を出す練習」と「声を出せる身体を作ること」

を分けて考えてみる価値があります。

まずは30秒、自分の呼吸をチェックしてみよう

ここまで読んで、

「自分の呼吸ってどうなっているんだろう?」

と思った方は、簡単なチェックをしてみてください。

椅子に座って、普段通りの姿勢になります。

無理に背筋を伸ばす必要はありません。

そして片手を胸、もう片方をお腹のあたりに置きます。

そのまま、ゆっくり呼吸してみましょう。

チェックするのは、

「胸とお腹がどう動いているか」

です。

胸だけが大きく動いているでしょうか。

お腹だけが動いているでしょうか。

肩まで一緒に上がっていないでしょうか。

あるいは、呼吸そのものが小さくなっていないでしょうか。

ここで大切なのは、

「この呼吸が正解」「この呼吸は間違い」と決めつけないこと。

呼吸には個人差があります。

まずは、

「自分は普段どんな呼吸をしているのか」

を知ることが目的です。

「声を出しやすい身体」にするために、まず何をすればいい?

では、ここからが実践です。

声を出しやすい身体を作るために、まず取り入れてほしいのが、

「胸郭を動かしながら呼吸する練習」

です。

おすすめなのが、仰向けになった状態で行う呼吸です。

床やベッドに仰向けになり、膝を軽く曲げます。

片手を胸、もう片方をお腹に置きます。

鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐きます。

このとき、

「お腹を膨らませなきゃ」

と頑張りすぎる必要はありません。

むしろ、

身体の前後・左右に呼吸による動きが起きているか

を感じてみてください。

5〜10呼吸程度で構いません。

声を出す前の「準備運動」として行ってもいいでしょう。

次にやってほしいのが「胸郭を動かす」こと

呼吸を整えるだけではなく、身体そのものを動かしてみましょう。

例えば、

・胸を開く

・背中を丸める

・身体を左右にひねる

・肩甲骨を動かす

・脇腹を伸ばす

こうした簡単な動きでも構いません。

目的は、

「身体を柔らかくすること」だけではありません。

胸郭や肩周りなど、自分の身体を意識して動かせるようにすることです。

声優や舞台俳優など、身体を使って表現する人にとって、

「身体を自由に動かせる」

ことは、それ自体が大きな武器になります。

「姿勢を良くしよう」としすぎない

ここは非常に重要です。

声のために姿勢を整えようとして、

「胸を張る」

「背筋を伸ばす」

「お腹をへこませる」

「顎を引く」

と頑張りすぎると、逆に身体が固まってしまうことがあります。

良い姿勢とは、

「ずっと同じ形を維持すること」ではありません。

立つ。

座る。

歩く。

しゃがむ。

振り向く。

身体を動かしながら声を出す。

そのときに、その場面に合わせて身体を調整できることが重要です。

声優に必要なのは、

「綺麗な姿勢」だけではなく、「動ける身体」です。

声を出す前に、身体を動かしてみよう

ここで一つ、簡単な実践を紹介します。

声を出す前に、

①肩をゆっくり回す

②胸郭を左右に動かす

③身体を軽くひねる

④深呼吸を数回行う

⑤その後に普段通り声を出す

という流れを試してみてください。

ポイントは、

「声を良くしよう」と頑張らないこと。

身体を動かしたあと、

「さっきより声が出しやすい」

「呼吸がしやすい」

「首や肩の力が抜けた気がする」

そんな変化があるかを観察してください。

もちろん、これだけで声の問題がすべて解決するわけではありません。

しかし、

「声を出す前に身体を整える」

という習慣を作るきっかけにはなります。

声優にとって「身体を鍛える」意味

ここまで読んで、

「じゃあ筋トレも必要なの?」

と思った方もいるかもしれません。

答えは、

目的によります。

声優だから筋肉をつけなければならない、ということではありません。

大切なのは、

「大きな筋肉をつけること」ではなく、

自分の身体を思い通りに扱える能力を高めること。

例えば、

・姿勢を安定させる

・呼吸を続けながら動く

・身体の力を抜く

・必要な場面で力を入れる

・左右差を把握する

・身体の位置を感じる

こうした能力は、トレーニングによって高められる可能性があります。

だからVAFでは、

「声優にシックスパックはいらない」

という考え方も大切にしています。

必要なのは、見た目だけの筋肉ではありません。

表現を支える身体です。

それでも声が出しにくい場合は?

ここまで身体の話をしてきましたが、非常に大切なことがあります。

声の出しにくさには、さまざまな原因が考えられます。

喉や声帯の状態、炎症、鼻の詰まり、発声方法、疲労、心理的な緊張など、身体の運動だけでは説明できないケースもあります。

そのため、

「身体を鍛えれば必ず声が良くなる」

「姿勢を直せば声の問題が治る」

と断定することはできません。

特に、

・声のかすれが長期間続く

・声が突然出しにくくなった

・喉の痛みを伴う

・声が出なくなった

・飲み込みなどにも異常を感じる

といった場合は、自己判断でトレーニングを続けるのではなく、医療機関など専門家への相談を検討してください。

トレーナーができるのは、あくまで身体の運動・コンディショニングという領域からサポートすること。

必要な場合には、適切な専門家につなぐ。

それも、プロとして大切な仕事です。

「声」だけではなく「声を出す身体」を考える

声優は、声だけを使って仕事をしているように見えるかもしれません。

しかし実際には、

立つ。

座る。

歩く。

呼吸する。

姿勢を作る。

台本を読む。

感情を表現する。

身体を動かす。

そして声を出す。

これらすべてがつながっています。

だからこそ、

声を支える身体を整える

という考え方には意味があります。

「声を良くするために筋トレをする」のではありません。

声を使う仕事を、身体という土台から支える。

これがVAFが考える「声優のためのフィットネス」です。

今日からできる「声を出しやすい身体」3ステップ

最後に、今日からできることを3つにまとめます。

STEP1|自分の呼吸を知る

まず30秒、普段通りの呼吸を観察してみましょう。

肩が上がるのか。

胸が動くのか。

お腹が動くのか。

呼吸が止まっていないか。

正解を探すのではなく、自分の状態を知ることから始めます。

STEP2|胸郭を動かす

胸を開く、丸める、ひねる、脇腹を伸ばす。

簡単な動きで構いません。

「胸郭が動く」という感覚を作っていきましょう。

STEP3|身体を動かしてから声を出す

いきなり発声を始めるのではなく、肩や胸郭を軽く動かし、呼吸を整えてから声を出してみましょう。

そして、

「今日の自分は声を出しやすいか?」

を観察してください。

おわりに|声を変えたいなら、身体にも目を向けてみよう

声が出しにくい。

声が通らない。

すぐ喉が疲れる。

呼吸が続かない。

そんなとき、発声練習だけに答えを求める必要はありません。

もちろん、発声技術を学ぶことは大切です。

声の専門家に相談することも大切です。

そのうえで、

「自分の身体は、声を出しやすい状態になっているだろうか?」

という視点を持ってみてください。

姿勢。

呼吸。

胸郭。

体幹。

首や肩。

そして身体全体の動き。

声は身体から切り離されたものではありません。

だからこそ、

身体が変われば、声が変わる可能性がある。

そして、

声が変われば、表現の可能性も広がる。

VAFは、声そのものを治療する場所ではありません。

声を使う人が、自分の身体を理解し、動かし、表現するための土台を作る。

そのためのパーソナルトレーニングを提供しています。

「最近、声を出しにくい気がする」

「身体の使い方から見直してみたい」

「もっと自由に身体を使って表現したい」

そんな方は、まず自分の身体に目を向けることから始めてみてください。

あなたの表現を支えているのは、あなた自身の身体です。

身体という土台から、表現を変えていきましょう。

VAF|ボイスアクターフィットネス

声を使う人の身体を、身体の専門家として支える。

筆者:VAF_admin

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